地球の唯一の衛星で、太陽系の衛星中で5番目に大きい。太陽系の中では最も内側に存在する衛星。地球から見て太陽に次いで明るい。 名称としての「月」は英語でmoon(ムーン)。語源はインド-ヨーロッパ語族の「測るもの」を意味するmens(メンス)。イタリア語やスペイン語などでは、luna(ルナ)がつかわれている。
月データ
地球からの距離 38万4400km
公転周期 27.3日
自転周期 27.3日
質量(重さ) 0.012(地球1)
表面重力 0.17(地球1)
表面温度 -180℃~130℃
月の海(がい)は、月の表面にある暗い平原のことを指します。実際には、これらの平原は海ではなく、溶岩によって形成された火山性平野です。そのため、月の海は「海」という名前がついています。 月の海は、暗い色をしているため、月の表面で目立ちます。これらの平原は、月の火山活動が活発だった頃に形成されたと考えられています。月の内部から噴出した溶岩が、表面に広がって平原を形成しました。 月の海には、数多くのクレーターがあります。これらのクレーターは、月に衝突した隕石によって形成されたものです。また、月の海には、火山が形成した山脈や溶岩の流れが残る溝などもあります。 月の海は、古代から多くの人々に観測され、研究されてきました。これらの平原には、人類が初めて着陸した場所のひとつであるアポロ計画の着陸地点もあります。今後も、月の海には多くの研究が行われ、月面探査の進展につながることが期待されています。
月と地球との距離は、およそ38万キロメートルです。これは、地球の赤道の周囲を約9.6周分、地球と月の距離を直線でつなぐことができる場合は、約30個分の月が並ぶほどの距離です。
月の満ち引きとは、主に月と太陽の引力によって起こる海面の昇降現象です。新月や満月のときには、太陽と月と地球が一直線に並ぶため、満ち引きが一番大きくなります。これを大潮(おおしお)と呼びます。新月から満月までの経過日数を表すものを月齢(げつれい)と呼びます。
月の満ち引きは、海に住む生物にさまざまな影響を与えます。例えば、月の満ち欠けに応じて、サンゴやウミウシなどの生物が一斉に産卵したり、カニやエビなどの甲殻類が移動したりします。また、多くの海生動物は、月のリズムに同調する体内時計を持っており1、潮の満ち引きや月齢によって摂食や行動パターンが変化します。
人類は長い間月を観測してきましたが、実際に月面に到達したのは20世紀に入ってからです。以下は主な月面探査の歴史です。 1959年:ソビエト連邦のルナ1号が月に接近し、月を目指して打ち上げられた初の探査機となりました。 1961年:ソビエト連邦のユーリ・ガガーリンが宇宙に飛び立ち、人類が初めて宇宙に到達しました。 1966年:ソビエト連邦のルナ9号が月に着陸し、初めて月面からの画像を地球に送信しました。 1969年:アメリカのアポロ11号が、初めて人類が月面に降り立ち、人類の歴史に残る偉業を成し遂げました。 1970年代〜1990年代:アメリカ、ソビエト連邦、欧州、日本、中国などの国々が、さまざまな月面探査機を打ち上げ、月面を観測しています。 2000年代:21世紀に入ってからも、中国、インド、アメリカ、欧州などの国々が月面探査に取り組んでいます。
月面探査機には、以下のような種類があります。 オービター:月の周りを周回しながら、月面を撮影・観測する機能を持つ探査機です。ルナ10号やセレーネなどがあります。 ランダー:月面に着陸し、地形や物質などを詳しく観測する機能を持つ探査機です。アポロ計画やルナ16号、チャンドラヤーン2号などがあります。 ローバー:月面を移動しながら、採取したサンプルの分析や地形の調査などを行う機能を持つ探査機です。アポロ計画の月面車や、中国の嫦娥4号のローバーなどがあります。 サンプルリターン:月面の物質を採取し、地球に持ち帰って分析する機能を持つ探査機です。アポロ計画の月面帰還船や、ルナ24号を予定しているアメリカ、嫦娥5号などがあります。 現在、アメリカのNASAは、アルテミス計画に基づき、人類を再び月面に送り込む計画を進めています。また、中国は嫦娥プログラムによって、月面探査に力を入れています。今後も、月面探査に関する様々な取り組みが進むことが期待されています。
古代文面には、月に関する記述が多く残されています。古代文明では、月は重要な役割を果たしており、暦や祭祀などにも大きく影響を与えていました。 例えば、古代エジプトでは、月はナイル川の氾濫を予知するための重要な指標とされていました。また、古代ギリシャでは、月は農作物の栽培や漁業などの時期を決めるための基準とされていました。古代ローマでは、月は暦の基礎となり、それぞれの月には祭祀や儀式が設定されていました。 また、古代中国や日本でも、月に関する文学や伝承が多く残されています。中国では、月は「月宮」と呼ばれ、女神が住むとされています。また、日本では、月には多くの詩や歌が dedications され、例えば、万葉集には多くの月に関する歌が収められています。 これらの古代文面には、月の満ち欠けや月食、または月にまつわる神話や伝承が多く記されています。これらの文面からは、古代人が月を重要視していたことが伺えます。